あの頃の気持ちと出来事を振り返る
〜女性経営者の覆面座談会〜

女性経営者の覆面座談会

女性経営者の覆面座談会

配偶者との突然の別れから、思いがけず事業を引き継ぐこととなった女性経営者お二人にお集まりいただき、匿名にて座談会を実施しました。配偶者から託されたバトンを受け取り、懸命に歩んでこられたこの1年。当時の出来事や、その時々の率直なお気持ちを振り返ってお話しいただきました。

座談会に参加された方のプロフィール

りんごさん

りんごさん(仮名)

40代・承継1年目。
「配偶者」からの事業承継。

みかんさん

みかんさん(仮名)

50代・承継3年目。
「配偶者」からの事業承継。

突然の逝去~1か月

お別れまでの時間は
大切な時間に

葬儀会社の方の勧めで、4日後にお通夜という形にしてもらったおかげで、自宅でゆっくりと主人の顔をみながら考える時間ができました。(みかんさん)

誰が事業を承継するのかの
早い決断が必要だった

初七日後、家族や従業員が集まり、会社の今後について話し合いました。名義変更など多くの手続きに追われ、家事と会社の両立に苦慮しました。(みかんさん)

悲しむ間もなく、
手続きや決断の連続

悲しむ間もなく、色々な決断や手続きに追われ、家族やお世話になった方への挨拶や連絡にと全然余裕がなかったですね。(みかんさん)

葬儀関係の案内が
辛い気持ちに

家に帰るたびに、仏壇のセールや引き物の案内が届き、それをみると精神的に辛い気持ちになりました。(りんごさん)

親戚に助けられた

最初の1ヶ月は無我夢中で忙しかったけれど、長期休みの際は、周りの親戚が息子を可愛がってくれたりして嬉しかったです。(りんごさん)

四十九日

気を使われることに違和感

かわいそうだね、大変だったねって言われるのがいやだったので、そう言われないように親子で頑張っていました。(りんごさん)

書類ばかり書いていた

いつ寝たか、食べたか覚えてなかったですが、書類をせっせと書いてたような気がします。元々調子が悪かったリウマチが悪化し大変でした。(みかんさん)

三ヶ月

法事の返礼品に悩んだ

インターネットでの検索も利用しながら、地元のルールに合わせてのお返しに1つ1つ悩みながら丁寧に対応するのが難しかったですね。(みかんさん)

会社のルールを
見直すきっかけに

取引先とのやりとりが全て入っているスマートフォンのパスワードがわからず不便だったけれど、前向きに「夫から任された」と思って進めました。その後、パスワードのルールを会社として考えるきっかけになりました。(みかんさん)

お中元の手配を
うっかり忘れた

例年行っていたお中元の注文を忘れていて、お中元が届き出して初めて「あっ!」となって、慌てて地元の業者の方にお願いして手配してもらいました。(みかんさん)

次々とやることが

最初の頃の手続きがひと段落し、名義変更をこの頃からはじめました。司法書士さんとは高い頻度で連絡を取り合って進めていましたね。(りんごさん)

六ヶ月

情がないと思われたのが
辛かった

時間がかかる手続き等、早めに動いていましたが、親戚からそんなに急いでやらなくても〜と言われ、情がないと思われたのが悲しく辛かったですね。(みかんさん)

次々とやることが

最初の頃の手続きがひと段落し、名義変更をこの頃からはじめました。司法書士さんとは高い頻度で連絡を取り合って進めていましたね。(りんごさん)

息子との共通の趣味で
癒された

息子との共通の趣味で、野球の応援が好きっていうのがあって、そこでストレス発散してました。(りんごさん)

泣かずに手続きを
進めるのが
辛かった

保険などの手続きの際に、どうしても詳細を聞かれることや、先代の名前を消して、泣かずに自分の名前を書くということが本当に大変で辛かったです。(みかんさん)

一年

息子との共通の趣味で
癒された

息子との共通の趣味で、野球の応援が好きっていうのがあって、そこでストレス発散してました。(りんごさん)

1周忌のやり方で
意見が衝突

1周忌のやり方で親族と意見が衝突し、身内だけでと思っていたが、結局、会場を借りて大掛かりなものとなり手配などが大変でしたね。(りんごさん)

支えてくれる人たちに感謝

大変な中でも、思わぬ方たちが寄り添ってくれたりして、乗り切りましたね。(みかんさん)

1周忌のやり方で
意見が衝突

1周忌のやり方で親族と意見が衝突し、身内だけでと思っていたが、結局、会場を借りて大掛かりなものとなり手配などが大変でしたね。(りんごさん)

鳥さん リスさん

承継から1年目の皆さまへひとこと

りんごさん

りんごさんより

子どもの環境がこれから変わるという中で、どれだけ今までと変わらない環境をつくってあげれるかっていう、そこに注力をしながら過ごしてた気がします。

あの頃の自分へ声をかけるとしたら、「今は辛くて大変だけど、日々1つずつこなしていくと解決していくよ。なんとかなるよ」って伝えてあげたいです。

みかんさん

みかんさんより

「普通のサラリーマンの妻だったら、こんなにしんどい思いをしないですんだのかな」など考える時も何度もありましたが、この人生だったから経験できたこともあって、とてもいい人生だと思っています。あの頃の自分や、同じ境遇の皆さまへ「今はしんどいことはたくさんあるけど、なんとかなるから大丈夫やで!」と声をかけてあげたいです。

事務局より

お二人の事業承継にまつわる当時のご経験を伺い、現実の厳しさ、そしてそれに立ち向かうお姿に、事務局一同、深く心を打たれました。次々と迫る手続きに追われながらも、ご家族や従業員の皆さまへの想いを大切にされていたこと、そしてその過程の中で、妻として、経営者としての気持ちの変化が芽生えていったことが、お話から伝わってまいりました。最後のお二人からのお言葉は、きっと多くの読者の皆さまへの励みとなることと思います。

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